レーザー治療について

長年ニキビに悩んでいる人やなんとかキレイな素肌を取り戻したいと考えている人が辿り着くのが皮膚科でのレーザー治療です。
ただ一般的に美容効果も高いと言われているレーザー治療ですが、ニキビの治療でレーザーを使用するということはあまり知られていることではありません。現在、ニキビに対してのレーザー治療というのは、さまざまなタイプのレーザー治療が確立されていて、なかなかか治療が困難なクレーターやニキビシミなどのニキビ跡に対しても非常に有効的です。

レーザー治療がニキビ治療に効果的な理由

肌にはターンオーバーと言われる生まれ変わりのサイクルがあり、通常であればこのサイクルは規則正しく行われています。
しかしさまざまなことが原因でこのサイクルがきちんと働かなくなってしまいます。そうなるとニキビが出来やすくなってしまいます。
また、ニキビが治った後でも肌のターンオーバーが正常に行われていればニキビ跡などに悩むこともないのですが、肌の奥深い細胞である真皮層がダメージを受けてしまっている場合、真皮層からのターンオーバーが起こりにくくなってしまい、ニキビ跡が消えなくなってしまいます。
レーザー治療はそういった肌の奥深くまでレーザー光を届けて治療を行うことが出来るので、ニキビの元やニキビ跡の原因に直接働きかけることが出来るようになります。

レーザー治療の効果はどういったレーザーを使うかで多少異なる

レーザー治療は頑固なニキビやニキビ跡に効果的ですが、レーザー治療であればどれも同じというわけではありません。
皮膚科やクリニックによって導入されている機械は異なり、高額でまた場所もとる機械です。一つの皮膚科で何台もの機器を取り揃えるということが難しく、たくさんあるレーザー治療の中でもなかなか治療方法を選びにくい特徴があります。
もちろん皮膚科では、医師の診断のもとその人の肌に合わせたニキビ治療を行っていきますが、事前にどういったレーザー機器があるのかを調べておくことは非常に重要です。

フレクショナルCO2レーザー　（フレクショナルレーザー）

レーザーメスなどにも使用されているCO2レーザーをドット状に照射して使用していきます。このドット状の小さな点を付けていくことで、肌を意図的に広範囲で傷つけ肌の再生を促していくことが出来ます。凹凸のあるニキビ跡などに効果的で、徐々に滑らかにしていくことが可能です。
１ヶ月に１回のペースで4〜５回以上施術を受けていけば結果が現れるようになります。

ブリッジセラピー（アンコア）

基本的にはフラクショナルレーザーと同じレーザーを使用して行っていきます。炭酸ガスレーザーを使用して、ニキビに照射し皮膚細胞の入れ替えを行っていきます。
また炭酸ガスを使用しているのでフレクショナルレーザーでは届かないような深いところまで治療が出来、重度のクレーターや炎症にも効果的です。
ただ１回あたりの効果が高く、奥深くまで届くので肌の回復にも多少時間がかかるようになるので状態に合わせて１．５ヶ月から2ヶ月に１回くらいのペースで行っていくようにします。
皮膚科で医師がしっかり判断してくれるので、医師の意向に従いましょう。

ロングパルスYAGレーザー

ピーリング効果、赤みを抑える効果、除毛効果などのあるレーザーです。レーザーの中でも易しいタイプのレーザーで肌への負担が少ないのが特徴です。
ケミカルピーリングが肌に合わない人で、優しくニキビの治療を行っていきたいという人におすすめの方法です。

CO2レーザー（炭酸ガスレーザー）

手術の際にレーザーメスとしても使用されることのある強いレーザーです。
ニキビに照射することで表面に小さい穴をあけて、皮脂や膿を取り出します。初期のニキビやクレーターなどのニキビ跡に効果的です。
ただ施術者の技術力が必要になるので、口コミなどをしっかりチェックし、いい皮膚科を探すことが重要です。
治療自体の回数は１回程度で終わりますが、治療後の肌にカサブタが出来てしまうので部位によっては避けたほうがいいかもしれません。

クールタッチレーザー

レーザーを当てるのと同時に−３０度の冷却ガスを当てて、肌のダメージを抑える治療法です。通常のレーザーと違い、瞬時に冷却することが出来るので肌への負担を減らすことが出来、痛みなど最小限にすることが出来ます。
治療後も腫れやカサブタを防ぐことが出来るので、周囲の目を気にすることなく治療を行うことが可能です。

アレキサンドライトレーザー

脱毛に使用するレーザー治療です。シェービングをする男性にお勧めの治療方法で、シェービングにより傷ついてしまう肌の負担を減らすことでニキビを抑制していく方法です。
脱毛がメインになるので、ニキビに対して直接効果的というわけではありませんが、肌への負担が減らせるのでニキビが出来にくくなります。

これらはまだニキビ治療で行われているレーザー治療の一部に過ぎません。多くの皮膚科ではこれらのレーザーを使用していますが、もっと他のレーザーを使用しているところもあります。
最近の機器であれば効果や肌への負担はさほど変わらない程度で、あとは肌との相性や金額の問題になってきます。

レーザー治療後は皮膚科医の指示に従うこと

レーザー治療を行った後、一番大事なのは皮膚科医の指示に従いホームケアを行うということです。
レーザー治療はそれなりに肌に負担のかかる治療法です。特に肌自体への変化はすぐには見られなかったとしても、目に見えないところで細胞が活性化されています。
しっかりとホームケアを行わないと、肌が傷ついてしまうこともあります。
治療後は医師の指示に従い、患部をガーゼなどで覆ったり、処方された薬を塗ったりしましょう。また日焼けをしてしまうとシミが出来やすいので紫外線対策をしっかり行いましょう。

医師が行うからこそ、キレイな肌を取り戻せることが出来る治療法
高い効果が得られるレーザー治療ですが、これは医師の診断のもと行われる医療行為です。なのでエステにおいてあるようなニキビ治療の機器とは全く別物です。
エステサロンによっては医師が使うのと同じ機械などと言ってニキビ治療を行うところもありますが、エステで使用されている機器は医師が使用している機器の何倍も効果が弱く医師でなくても使用できてしまうものです。
今までエステでニキビ治療をしてきたけど、あまり期待できなかったから皮膚科でも同じと考えずに、しっかりと効果を得られるレーザー治療で頑固なニキビを治しましょう。