ニキビ皮膚科の治療方法

誰もが一度は必ず経験するニキビですが、特に女性にとってニキビは深刻な悩みで間違った治療法を行っていると跡が残ってしまったり、シミが出来てしまったりとさまざまな肌トラブルを招く原因にもなります。
ドラッグストアではさまざまなニキビ治療薬が売っていますが、なかなか効果が出なかったり、肌にあったものが分からず返って肌荒れを起こしてしまったりすることも多いのが現状です。
間違ったニキビケアを行っていると将来後悔することもあるほどとても大事なニキビケア。しっかりとしたケアを行うのであればニキビ皮膚科にかかることが重要です。

ニキビ皮膚科で行ってくれる治療内容

ニキビは塗り薬で治すものというイメージが強く、病院で薬をもらうのであればドラッグストアで買うのも同じと考えている人も多いのではないでしょうか。
しかしニキビ皮膚科では塗り薬による治療だけでなく、さまざまな治療法でニキビにアプローチをしてくれるのでニキビ知らずの肌を取り戻すことも可能になります。
ニキビ皮膚科で塗り薬以外に主に行ってくれる治療には以下のようなものがあります。

局所注射

局所注射は非常に効果がある治療法として有名で、即効性も得ることが可能な治療法です。注射に用いられるのは、ケナコルト注射、プラセンタ注射があり、ニキビの種類に合わせて医師の診断のもと使用されます。

ケナコルト注射はステロイドを使用した注射で、免疫作用を抑制して炎症を抑える薬です。ステロイドの副作用を危険視する人もいますが、正しく使用すれば非常に効果を発揮してくれる安全な薬です。
特に炎症が激しく、痒みを伴うようなニキビには即効性があります。肌質そのものが変わるわけではないので、まずは沈静化が必要な肌に投与し他の方法と併用して肌質改善を行っていくようになります。

プラセンタ注射は美容効果の優れたプラセンタを使用した治療法で、抗酸化作用、アンチエイジング効果も非常に優れた薬です。
プラセンタについてはまだ解明されていない効果も多く、肌への接種方法なども効果があるもの、ないものと分かれているので一概に全てのニキビに対応できるというわけではありません。
しかし、注射での肌質改善にはある程度の効果があると言われています、
ニキビで傷ついてしまった肌にしっかりと働きかけながら、他の方法と併用して肌質改善を行っていくようになります。

レーザー治療

ニキビ治療に皮膚科、美容外科で多く使用されるようになっているのがレーザー治療法です。肌細胞にしっかりと働きかけてくれ、ニキビの原因となるアクネ菌に直に働きかけることが出来るのでその効果も高いと言われています。
レーザー治療には炭酸ガスレーザー、ロングパルスYAGレーザー、フラクショナルCO2レーザーとあり、ニキビの種類によって治療法が変わってきます。

炭酸ガスレーザー治療法は、その名の通り二酸化炭素を外科手術に使用するレーザーメスにしたものです。ニキビに対して肌表面に見えないくらいの小さな穴をあけ、毛穴に詰まった膿や皮脂などを取り除いていきます。
即効性もあり、特に晴れが酷いニキビや城ニキビ、黒ニキビに効果を発揮することが可能です。

ロングパルスYAGレーザーは除毛やピーリングに使用されるレーザーを応用したニキビ治療になります。元々はレーザー脱毛に使用されていた機器で、脱毛することによりニキビなどのトラブルが減るということが分かり使用されるようになりました。
レーザーを受けた箇所は新陳代謝が活発になり、アクネ菌が外に押し出されるので前ニキビに対して効果を得られます。

フラクショナルCO2レーザーはニキビ跡の改善に重きを置いた治療法です。広範囲に非常に細かい穴を肌にあけることが出来、肌の新陳代謝を促すことで肌のターンオーバーが行われ、陥没したニキビ跡に効果が発揮されます。
ニキビ跡に悩んでいる人に特に用いられる治療法になります。

ホルモン治療

ホルモン治療は特に大人ニキビ胃に悩んでいる女性にお勧めな治療方法です。大人ニキビの主な原因はホルモンバランスの乱れによるもので、女性ホルモンが減少することでニキビが出来やすくなります。
そのホルモンバランスを整えることでニキビを治療していこうというのが、このホルモン治療の主な目的になります。
治療法にはホルモン剤の投与や、類似ホルモン剤の投与、またホルモン剤を含んだ軟膏の塗布などがあります。
投薬による女性ホルモンの補給はニキビだけでなく、さまざまな女性ホルモンに起因する症状にも効果を発揮してくれます。

ケミカルピーリング

ニキビの治療法として皮膚科だけでなくエステやクリニックでも行われているのがケミカルピーリングです。
ケミカルピーリングは毛穴に詰まった角栓や汚れ、古くなった角質を特殊な薬品を使って剥がしていく方法です。使用される薬剤にはドラッグストアなどでも見かけるAHA（アルファヒドロキシ酸、フルーツ酸）やサリチル酸などの酸性の薬品です。
ケミカルピーリングは炎症を起こしていないさまざまなニキビに効果的で、城ニキビや黒ニキビに効果を発揮してくれます。
古くなった角質が除去されるので、肌のターンオーバーも正常に行われるようになります。敏感肌の人では使用できないこともありますが、医師がしっかりと肌を見極めて使用してくれるのでトラブルが少ない特徴があります。

面ぼう圧出

面ぼう圧出は、ニキビの内部にある皮脂や膿を摘出していく昔から行われている治療法です。
素人がニキビを潰すと跡になるとよく言いますが、この方法は医師の診断のもと白ニキビに対して行われる治療法です。消毒した皮膚に小さな穴をあけ圧出器具を用いて毛穴に詰まった角質、皮脂、汚れを摘出していきます。
医師が皮膚にダメージが残らない方法でしっかりとニキビの元を取り除くので、即効性があります。ただニキビ肌の原因そのものを改善しているわけではないので、他の方法と合わせて治療を行っていくことが必要になります。

イオン導入

イオン導入と言えば美白やアンチエイジングで用いられる美容法ですが、肌質改善を行えるのでニキビ治療にも効果が期待できます。
イオン導入には主にビタミンCなどの美容成分を微弱電流を使って肌に浸透させていく方法です。肌に浸透された美容成分は肌細胞にしっかりと働きかけてくれるので、ニキビの元となる肌そのものの改善が期待できます。
イオンを使ったニキビケアを行うにはしっかりと美容成分が肌細胞に届くことが前提になるので、しっかりと汚れを取り除けるケミカルピーリングなどと併用されることがほとんどです。
肌細胞そのものが活性化されるので肌への負担もほとんどなく、確実に肌質改善を行っていくことが可能です。

LED光治療

美顔器などにも使用されるLEDの光を応用したニキビの治療法になります。レーザーにも共通する点がありますが、特殊な光の波長を肌に当てることによってニキビをケアしていきます。ニキビの状態や肌の状態に合わせてさまざまな光の色を使い分けて治療を行っていきます。
青いLED光にはアクネ菌を殺菌する効果があり、ニキビの原因であるアクネ菌自体を減少させて肌質改善を行っていくことが可能です。
また赤色LED光には肌の細胞を活性化させる効果があり、赤く腫れ上がった炎症ニキビやニキビ跡などを改善するのに効果を発揮してくれます。
黄色いLED光には肌細胞の修復を助けてくれる働きがあり、肌のターンオーバーを整えたり、肌細胞を強くしたりしてニキビが出来にくい肌を作っていきます。

医師の診断のもと正しく治療していくことが重要

ニキビ皮膚科で行われるニキビ治療にはこんなにも多くの方法があるということがお分かり頂けたでしょうか。
医学は日々進化していて、まだまだニキビに対しても新しい治療法が生まれてきている最中です。ニキビに特化したニキビ皮膚科に通うことで最新の治療方法を受けることも可能になり、ニキビに悩まされることもなくなります。
ニキビは自分で治せるものと思われがちですが、正しい治療を行わず肌がボコボコになってしまったり手遅れになってしまったりといったことが起こりやすいものでもあります。
たかがニキビと侮らず、しっかりと医師の診断を仰ぎ、正しい治療法で対処していくことで美肌を保てるようになります。